大橋学がこの世を旅立ってから、2年が過ぎてしまいました。早いものですね。
みなさまお変わりありませんか?
2年の節目として、というのもなんですが、公式サイトからお知らせをしたいと思います。今までと変わったこと、変わらないこと、これからのこと、などなど。
申し遅れましたが、私は大橋の長女Enaと申します。公式サイトの管理人(X&Instagramも)で、アトリエCLOUDとして姉妹で活動をしております。といってもほぼ父に振り回されながらサポートをしていた、というのが実際のところです。父はもういないですが、今後もしばらく活動を継続する予定です。どうぞよろしくお願いいたします。
変わったこと
まずは公式サイトをさり気なくリニューアルしました。ヘッダーを大橋の描いた雲のペン画に変え、動きのあるヘッダーになりました。
PHOTOページがなくなり、PROFILEページを写真付きで充実させました。
トークページの記事をブログに移動、古い情報が多かったブログ記事を整理し思いきって削除しました。トークは相変わらず長文ですが、大橋の希望により、語り言葉そのままの形で掲載します。
SNS、SHOP・・・
Twitter(X)、Instagramについて、大橋学本人のアカウントはそのまま遺すつもりです。
現在XはアトリエCLOUDから大橋の情報を発信していますが、これからは大橋学のアカウントからも発信を考えています。突然大橋学からのツイートがあっても驚かないでくださいね。
故人のアカウントをいつまで遺していけるかは分かりませんが、存続させるためタイムラインに動きがあるよう心がけたいと思います。
妹Shihoから長女EnaへバトンタッチしたアトリエCLOUDのインスタは、大橋学の古い絵を中心に投稿しています。発掘したイラストはまだまだたくさんありますので、可能な限りお見せしたいと思います。
妹Shihoが管理していたMao Cloud SHOPでは書籍や絵画、グッズなどを販売していましたが、現在はお休み中です。時期については未定ですが、準備が整い次第再開する予定です。
WORKSページの手直しと担当シーンについて
父が他界した後、絶対に観ないだろう、と思っていた父の参加作品を観てみよう、という心境の変化がありました。今まで観ることのなかった作品たちをぼんやりと視聴し始めていくうちに、「あ、このシーンそれっぽい」とか「ここ間違いなくそうだわ」というような見方をするようになっていきました。本人に聞けば間違いなく分かるのに、もう確かめようがない。公式サイトと名乗っておきながら、父は一体どの場面を描いたのか?というのを全く把握していない、ということに気付かされたのです。(遅い)
父から聞いていたのか聞いていないのか。聞いたけれども忘れてしまったのか。思い返せば父はこのシーンをやったよ、ということを私たちにあまり言わなかったかもしれない。もっと興味を持って聞いておけばよかった、と今になって思います。
そこで父のつぶやきや過去のイベント時の音声から、こぼれ話があるもの、一部残っていた絵コンテや原画、ラフ修正などから(おおよその)担当シーンが分かったものはWORKSページに記すようにしました。クレジットが確認できたものは「話数」と「タイトル」を入れました。年代は出来るだけ作業順、不明なものは公開年になっています。クレジットのない作品もあるので悩ましい所ではありますが、可能な限り自力で確認するようにしています。
担当シーンを全て把握することは難しいと理解はしていますので、せめて話数だけでもどうにか記載したいと思っています。
アニメーションの知識においても、修正原画って何?なレベルなものですから、分からないことが多くお恥ずかしい限りですが、どうか優しくお教えいただけたら嬉しいです。
個人的にどうしても知りたい作品の担当シーンについては、引き続き調査を続けていきたいと思っています。(特にあしたのジョー2、ゴルゴ13劇場版、エースをねらえ!劇場版、迷宮物語などなど)何かご存じのことがありましたらお気軽にご連絡ください。
これからについて
今後のブログ
父が遺した絵コンテや作業表、練習した絵、下書きや原画などを見ていると新たな発見もありました。「星のともだち」という作品は長い間謎の作品でしたが、つい最近島根県のメテオプラザさんオリジナルアニメだと確認が取れました。他に出﨑統さんの筆跡とよく似た謎作品の絵コンテが出てきたり・・・。
家なき子制作時の手帳が出てきたことで担当話数が分かったこと。画面設定とクレジットされていますが、実際は話数ごとの作画監督だったこと。
原画をアップすることは出来ないけれど、このサイトでなら正しい情報として遺せるかもしれない。
それらをふまえ、今後は大橋の関わった作品についてのブログ記事を増やしていけたらな、と考えています。他にも、まだ手を付けていないトークイベントの文字起こしも可能な限り再現していきたい。長い時間がかかりそうですが頑張ります。
今後の課題、問題
今後の課題としては、父が遺した原画やラフなど作品にまつわる資料をどう保存していくか、ということです。将来的にどうするか、というのはまだ決められる段階ではありませんが、今はまだ、私ども身内で管理をしようと思います。
遺すことに決めた紙類は既に劣化が進んでおり、デジタル化が急務かと思います。
動画用紙は家庭用プリンターではサイズ的にスキャンできないため、A3スキャナーを導入し、少しずつ取り込み始めています。保存ももちろん大事なことなのですが、出来ることならたくさんの方に見ていただきたい。原画集や原画展、私個人としてはとてもやりたい。ですが私どもにはハードルが高く、どうすることも出来ない難題です。
何か良いご提案などございましたらお寄せいただけたら幸いです。
願望、展示やイラスト集など
生前父のイラスト集を作る計画で準備を進めておりましたが、現在白紙となっています。
遺品の中からたくさんのイラストが発掘されたことから、また一から練り直したいと思います。
他にイラストの展示もやりたい。家族展も計画したい。長い間実現していないお別れの会も…。
そしてお世話になった方々がお元気なうちに、コメントをいただくことが可能なら追悼文集を作りたい。早いうちに、現実となるよう頑張ります。
終わりに
父が元気なうちに、やっておかなければならなかったことばかりかもしれません。原画の整理や絵の整理など、生前には絶対に出来なかった。それだけははっきりとしています。
こうして記すことで、父が日本のアニメーション界に少なからず貢献してきたことを後世に遺していきたい。それも出来るだけ正しく遺したい。そういう思いで、可能な限り活動を続けていきたいと思っています。
どうかいつまでも忘れないでいてくださいね。
アトリエCLOUD Ena